殺戮都市~バベル~
……俺は、何も考えずにデパートの中に飛び込んでしまったけど、これだけ考えるのが普通なのかな。


そう言えば、津堂も俺が正面から来るとは思わなかったって言ってたよな。


「だったら俺も明ちゃんと一緒に偵察に行くかな。ジッと待っているのはしょうに合わないからな」


黒井も行くのか?


そうなると俺も行かないわけにはいかないよな。


「じゃあ俺も……」


と、手を挙げようとした時だった。


「真治君は来なくていいよ。待ってる女の子達がいるんだろ?10日も復活出来なかったんだから、顔を見せた方が良いよ」


首をと手を横に振りながら、呆れたような表情を見せる。


「え?なになに、真治君、東軍に女の子をキープしてるわけ!?はぁ……最近の高校生は進んでると言うか、乱れてると言うか……」


真冬は何を勘違いしているんだ。


乱れてるってなんだよ。


俺は変な事はしていないぞ。


「南軍で助けた女の子と、こっちで再会しただけですよ。あいつとは何もありませんから!」


歩き歩いて、以前、亜美と隠れた喫茶店の近くにやって来た。


ここからだと、デパートも二人がいるビルも近い。
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