殺戮都市～バベル～
偵察にかける時間は10時間。


まだ総力戦が始まっていない今と、近いうちに始まるであろう総力戦中、そしてその後の人員の配置や津堂の動きを見る為に。


「それじゃあ10時間後にな。真治君がいるビルに行くから、それまで身体を休めておきなよ」


「わかりました。黒井さんと狩野も気を付けて」


二人はここで俺達と別れてデパートの外を確認しに行く。


ランスが破壊されたから、ソードブレイカーを取り出した黒井と、日本刀を取り出した狩野は、風のように去って行った。


「さてさて、私と真冬はデパートの内部調査だね」


「まあ気楽なもんだよね。それより……真治君。私達と戦った時に、あんなにガタガタ震えてたのに、もう津堂と戦うくらいに強くなったの？どうも信じられないよねぇ」


美優、そして真冬が話す。


あれから二週間ほどかな？


普通の人が、どれだけの時間を掛けて強くなるのかはわからないけど、俺の成長は異常って事なのかな。


「あ、それは私も思ってた。本当にそんなに強くなったの？」


「じゃあこうしようよ、私と美優と今戦ってみよう。どう？明ちゃんみたいに、1分で良いんだけど」


実力を確かめたいって事で良いのかな。


出来れば無意味な戦いはしたくないんだけど……試されてるなら、やらないわけにもいかないかな。
< 588 / 1,451 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop