殺戮都市~バベル~
誰だ?
どこから俺を呼んでるんだ?
あまり大声で呼ばれるのは好きじゃないのに。
慌てて辺りを見回すと……近くのアパートの一階、そこの窓から手を振る一人の女性がいたのだ。
あれは、奈央と一緒にいた、雨村雪子だな。
……一体何してるんだ、こんな所で。
あいつの拠点は、ここじゃないはずだよな。
奈央や、里奈を放っておいて、ここにいるメリットなんてないのに。
とりあえず理由を聞かなければ、俺が死んでいた間に何があったのかもわからないし、丁度良い。
これ以上大声で名前を呼ばれないようにと、急いで雪子がいるアパートへと向かった。
ドアを開けて、中に入ると……弁当の容器のが部屋の隅に固められていて、敷っぱなしの布団と、灰皿に山盛りになったタバコの吸い殻が目に飛び込んで来る。
「……お前一人か?奈央はどうした?里奈は一緒じゃないのか?」
俺がそう尋ねると、雪子は顔をしかめて、ポリポリと頭を掻いて見せた。
「いやあ……あんたが真治に殺された三日後にあった総力戦でね……妹の吹雪が、池上に見付かっちゃってさ。拠点まで乗り込まれて、皆殺されちゃったんだよね」
どこから俺を呼んでるんだ?
あまり大声で呼ばれるのは好きじゃないのに。
慌てて辺りを見回すと……近くのアパートの一階、そこの窓から手を振る一人の女性がいたのだ。
あれは、奈央と一緒にいた、雨村雪子だな。
……一体何してるんだ、こんな所で。
あいつの拠点は、ここじゃないはずだよな。
奈央や、里奈を放っておいて、ここにいるメリットなんてないのに。
とりあえず理由を聞かなければ、俺が死んでいた間に何があったのかもわからないし、丁度良い。
これ以上大声で名前を呼ばれないようにと、急いで雪子がいるアパートへと向かった。
ドアを開けて、中に入ると……弁当の容器のが部屋の隅に固められていて、敷っぱなしの布団と、灰皿に山盛りになったタバコの吸い殻が目に飛び込んで来る。
「……お前一人か?奈央はどうした?里奈は一緒じゃないのか?」
俺がそう尋ねると、雪子は顔をしかめて、ポリポリと頭を掻いて見せた。
「いやあ……あんたが真治に殺された三日後にあった総力戦でね……妹の吹雪が、池上に見付かっちゃってさ。拠点まで乗り込まれて、皆殺されちゃったんだよね」