殺戮都市~バベル~
ドサッと、山口の首から下が倒れる音が聞こえる。


しばらくして、山口の頭部が光の粒へと変化して、空気中に散らばった。


誰か……南軍の強いやつが助けてくれたのか?


そんな事を考えていたら、こちらに向かって足音が近付いて来る。


ザッザッという足音、そして……。











「背中が隙だらけなんだもん。思わず殺しちゃった。イェイイェイ!」








……なんだか、凄く軽いノリの女性の声が聞こえる。


だけど、助かったのか?


「ねね、キミ達大丈夫?死んでないみたいだから大丈夫だよね?動けないところ悪いんだけどさ、ちょっと人を探してるんだよね。私の友達なんだけど、ドクロのヘルメットを被った、ライダースーツの女の人を見なかった?」


倒れている俺の前に屈んで、俺を仰向けにする為に転がしながら、笑顔で尋ねる女性。


ショートカットの黒縁メガネ。


その手首は……緑色!?


南軍の人間じゃない!


目を見開いてそれを凝視する事くらいしか出来ない。


「ああ、私も友達も北軍なんだけどさ、ちょっとした目的があって、色んな軍を回ってるんだよね。それで?見た事ある?」


ドクロのヘルメットにライダースーツの女性……多分、あの人で間違いないと思うんだけど。
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