殺戮都市~バベル~
「だけど、本当にこのままいるわけにはいかないですよね?俺達には目的があるんです。その為には強い人の力が必要で……北軍の人の力を借りるには、松田を倒さないといけないって聞きました。だから神谷さん、子供達の為にも、松田を倒すのに協力してくれませんか?」
言っている事は恵梨香さんと何も変わらないと、頭を下げてから気付いた。
これで万が一、神谷が協力してくれたら……恵梨香さんはまた拗ねるだろう。
「……同じ事の繰り返しかよ。だけど一つ、気になる事を言ってたな。お前、何の目的があって松田を倒さないといけねぇんだ?」
やっぱり同じ事を言っても、神谷には響かないか。
でも、断られたわけじゃない。
「俺達は、街の中心にそびえるバベルの塔に行きたいんです。あそこに何があるか、行ったらどうなるのか。もしかすると、この街にいる皆が、元の世界に戻れる方法があるかもしれないって思って」
これは飽くまでも可能性であって、本当は何もないのかもしれない。
それでも俺は、恵梨香さんと出会ってから、ずっとそこに行く事を考えている。
それが、俺のこの街での役割だと、いつの頃からか思うようになっていた。
言っている事は恵梨香さんと何も変わらないと、頭を下げてから気付いた。
これで万が一、神谷が協力してくれたら……恵梨香さんはまた拗ねるだろう。
「……同じ事の繰り返しかよ。だけど一つ、気になる事を言ってたな。お前、何の目的があって松田を倒さないといけねぇんだ?」
やっぱり同じ事を言っても、神谷には響かないか。
でも、断られたわけじゃない。
「俺達は、街の中心にそびえるバベルの塔に行きたいんです。あそこに何があるか、行ったらどうなるのか。もしかすると、この街にいる皆が、元の世界に戻れる方法があるかもしれないって思って」
これは飽くまでも可能性であって、本当は何もないのかもしれない。
それでも俺は、恵梨香さんと出会ってから、ずっとそこに行く事を考えている。
それが、俺のこの街での役割だと、いつの頃からか思うようになっていた。