眠りにつくその日まで
「ほんとすごいんだよ!?もう私3つ見たんだから!早くー!」
夏子が言っているのは、今夜の流星群の事。
何百年に一度とかの、すごい流星群らしい。
良く知らないけど。
もう中学校2年にもなるのに、地団駄を踏む勢いで夏子はバタバタしている。
はいはい、と返事をして、サンダルを履いた私も玄関を出た。
季節はもう五月も終わりだが、夜のヒヤッとした空気が肌を包む。
パーカー羽織ってくれば良かったかな。
そう思いながらも、夏子が急かすので家の中には戻らず、家のすぐ裏の畑へと移動した。