眠りにつくその日まで
梅雨の晴れ間の、綺麗な夕焼け。



美羽と一緒だったら、はしゃいで写メを撮っただろうか。


それとも、こんな綺麗な夕焼けでも、美羽との会話が楽しくて気づきもしないで過ごしただろうか。



隣に美羽は、いない。




それは、逆に私だけが抜け落ちてしまったような感覚だった。



カラスが頭の上をカーカーと飛びさっていく。




美羽がいる当たり前が突然奪いさられた。




誰のせいなんだ。




誰かのせいなのか。





……美羽のお父さんが言った、検死と言う言葉。




それで原因が分かるのだろうか。





もし、美羽が誰かに殺されたのなら。



私はそいつを一生恨んでやる。





美羽。






どうして、いなくなってしまったの。













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