お隣さんは意地悪センセイ!



パッとあたしと櫻木先生の視線が交わる。


ナイスタイミング!……なのか?


でもこのとき、あたしはなぜか櫻木先生には長瀬と繋いでいる手を見せたくなかった。



「そ、そっか〜二人付き合ってたんだ!お似合いのカップルね!…あ、櫻木先生…」



鈴香先生は櫻木先生に気づき会釈をする。




櫻木先生は何事もなかったかのようにあたしの隣を過ぎようとしたとき



「よかったじゃん、高梨さん」



櫻木先生は耳元でサラッとそう言い、不敵に笑いあたしの隣を過ぎていった。



まって、違う…!



「櫻木先生っ、これはっ!」




誤解を解こうと櫻木先生を追いかけようとしたけれど、長瀬に腕を引き止められた。



行くな…と目が訴える。



ああ、これでよかったんじゃん。


鈴香先生にヤキモチ妬かせる作戦で、あわよくば櫻木先生も妬いてくれないかな…なんて夢みたいなこと思ってたけど…



なぜか長瀬と付き合ってるってこと、櫻木先生にはバレたくなかった、勘違いされたくなかった。


本当、何したいんだろ…あたし









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