お隣さんは意地悪センセイ!
「真野先生が酔っ払うとあんな感じになるんですね〜!あの感じで甘えられると拒めないって言うか…可愛いですよね!」
テーブルを拭きながらほろ酔いの真野先生を思い出していると、食器を片付ける櫻木先生は怪訝そうに呟く。
「あれのどこが可愛い、だ。あいつが酔うと面倒なだけだ」
最後に介抱するのは俺なんだからな、と櫻木先生は付け加えた。
「櫻木先生が酔っちゃうとどうなるんですか?……あ、もしかして、赤ちゃん言葉になったりして…」
ププッ、想像すると可笑しくて…
「……人を勝手に妄想対象にするな」
櫻木先生は明らかに不機嫌な物言いで、今にもお皿を真っ二つに割ってしまいそうだ。
「じょ、冗談ですよ〜!じゃあ、先生は酔うとどうなるんですか?」
「……酔わない」
「………え?」
「酒に酔ったりなんかしない」
櫻木先生は表情を変えず、淡々と言った。