お隣さんは意地悪センセイ!
一人の男に迫られ、怖がっているんじゃないかと心配になったのだが……
「は、はいっ!えと……4月からお世話になりましてそれから…親しくさせてもらってますっ!高こ…あ、だ、大学生ですっ!」
全く嫌そうなそぶりも見せずヘラヘラしていた。
それどころか、高梨の方からどんどん近づいているようで……
そんな肩丸出しのワンピース着て、男に迫ってんじゃねぇよ。アホが。
高梨の手をグイッと引っ張ると、高いヒールを履いていたせいかグラリと身体が揺れ、俺の胸の中に収まった。
驚いた高梨は俺を見上げ、「せんせ……」と周りに聞こえないほどの微かな声を漏らした。
「この子は彼女じゃないから。親戚の子。この子も松木先輩と知り合いだから出席しただけ」
ハッキリ言うと、周りは何だ〜と残念そうに肩を落とした。
高梨はというと、シュンっといつもより小さく見えた。
アホが、調子に乗りすぎた罰だ。
「だったらさ〜〜アキは今フリーなわけでしょ?あたしにもチャンスあるよね?」
「そうだよ〜〜あの時は何も言えずに終わっちゃったけど涼子ちゃんだってもう既婚者だし〜〜」
「おいバカっ!彰人にその話はご法度だろ!?」
気安く触れてくる女たち。
俺はその手をそっと離した。