お隣さんは意地悪センセイ!




「さて、連れ出すか……」



思い当たるところをいくつか探し回ると案外早々と長瀬くんは見つかった。



「こんなとこで何してんの?もう披露宴始まってるけど」



入り口にあるウェルカムボードをジッと見つめていた長瀬くんは俺の声にハッとして振り返る。


「……っ、何でこんなとこにいんだよ…」



「何でって……俺が松木先生の大学の後輩だから?」



フッと笑って見せると、長瀬くんはあからさまに敵対心を見せる。



「その後輩様が俺に何の用ですか。披露宴始まってんならさっさと戻れば?」



長瀬くんは睨みをきかせ顔を背けた。


「フッ、長瀬くんってさ……あからさまに俺のこと嫌ってるよね。俺、君の気に障ることした?」


思わず挑発的に言うと、長瀬くんは眉間に皺を寄せ俺を見据えた。



「……別に?副担で、顧問なだけで別に何とも思ってねぇけど……気に食わねぇ。女にモテるからってクール気取ってんのか知らねぇけど腹ん中黒いことバレてねぇと思ってんの?」



言うねぇ、長瀬くん。




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