お隣さんは意地悪センセイ!
「オレさ、せんせーのこと、鬼畜とか腹黒とか思ってたけど、意外といい奴で……その、まあ、色々感謝してる」
頬を赤くして俯いた長瀬くんはいきなりそう言った。
「フッ、長瀬クン照れてるの?可愛いじゃん。」
「はっ!そんなんじゃねぇし!!べ、別にオレはお前のことちゃんとした先生だって認めてねぇからな!」
捲したてるように言った長瀬くんの顔は真っ赤だ。
素直じゃないね〜。
「つ、次、本気で好きだって思える相手が出来た時はちゃんと気持ち伝える。そ、そっちも、もう後悔残したりすんじゃねぇぞ!」
それだけ言い残すと、長瀬くんは走って行ってしまった。
フッ、言い逃げかよ。
もう、後悔したりすんじゃねぇぞ……か。
「後悔、ね。」
でも、後悔しない人生なんてないんだろうな。
人の流れに逆らって駐車場に着くと、高梨の姿はなかった。
あの、バカ……どこ行ってんだ!?