お隣さんは意地悪センセイ!
もしかしてこの距離で迷ったのか!?
「ッチ、面倒くせ…」
もう一度披露宴会場に向かおうとした時、西側の駐車場で高梨の姿を見つけた。
西側は二次会に行くメンバーたちばかりで、高梨はその車に乗せられそうになっている。
高梨は抵抗するどころか、ヘラヘラ笑って車に乗り込もうとしている。
またか、お前は…っ!
少しは危機感とかないのか!?
優しくされたら誰にだって付いていくのか!?
ここからの距離は遠く、追いついたときには車は出発しそうだ。
車のドアが閉まった時
クソ……っ!
何でこの俺が、あの変な生徒の為に走らなきゃなんねぇんだ。
「結芽────っ!」
俺は咄嗟にそう叫んでいた。