お隣さんは意地悪センセイ!
暫くして、窓が開き高梨が顔を出す。
「せんっ、……!?」
鬼の形相で走ってきた俺を見た高梨の顔色は変わる。
「何してる。早く降りろ。どこでどう間違えたらその車に乗る?」
「だって、せん、アキちゃんのお友達がアキちゃんも二次会行くからって……」
はぁ?行かねっつったろ!
お前は友達と俺本人、どっちの言葉を信用すんだ!
「えぇ〜アキ来ないの〜?ショック〜」
車の中でガヤガヤ言う連中ども。
こんな奴らについて行きやがって……
「……いいからさっさと降りろ。置いて帰るぞ」
無理やりドアを開けて、高梨の腕を掴むと強引にその場を後にした。
車に乗り込むと、無言で助手席に座る高梨。
何、さり気なく座ってんだ。
「……帰るぞ。」
呟いた声に、高梨は黙ったままコクっと頷いた。