お隣さんは意地悪センセイ!
「聞き間違えじゃない?」
「い、いえ!確かにあたしの名前でした!!あたし遠くの物音でも聞き取れるから間違いありません!!」
遠くの物音って何だよ。
興奮したようにキラキラさせた笑顔で俺を見つめる。
全く、何がそんなに嬉しいんだか。
「……高梨さんがそこまで言うならそうなんじゃない?」
呆れながら隣を見ると、高梨は笑顔を浮かべて……
「はい!!先生、ありがとうございますっ!」
何がありがとうなのかさっぱりだ。
まあ、喜んでるならそれでいいのか。
それから、高梨はケーキか美味しかっただとか、チャペルが綺麗だったとか、長瀬がよかっただとか一方的に俺に話しかけてきた。
何回ケーキの話するんだか…
いつの間にか静かになって、ふと隣を見ると
疲れ切ったのか寝息を立てて高梨は眠っていた。