お隣さんは意地悪センセイ!




業者さんからダンボールを受け取って櫻木先生のマイホームとなる玄関に足を踏み入れようとすると…



「キミは入んの禁止」


「へっ!?ナゼです!?」



櫻木先生にひょいっとつまみ出された。



「教師の荷解きを生徒がやるなんて聞いたことない。さっさと部屋に帰りな」



櫻木先生は冷たい視線をあたしに向け言った。



「別にっ、手伝うぐらいいいじゃないですかっ!」


ムキになって言うと櫻木先生はあたしとの距離を徐々に詰めて口を開く。



「へぇ、今日の"一件"で幻滅したんじゃなかったっけ?」



不敵に笑う櫻木先生は全く爽やかなんかじゃないのに…ナゼかドキドキ胸が音を立てる。


あたしはそんな気持ちを振り切るように櫻木先生を見つめて笑い返してやった。


「櫻木先生ってアキちゃんって言われて可愛いですね!下の名前はなんていうんですか?」



「……生徒であるキミに言う必要、ある?」




櫻木先生は面倒くさそうに言う。





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