お隣さんは意地悪センセイ!
「せんせ…ドキドキしませんか?」
「……は?」
櫻木先生は怪訝そうにあたしを見つめる。
「だ、だって…一つの屋根の下に男と女が住んでるなんて何も起こらないわけないですよね?」
熱っぽい視線を送ると櫻木先生は持っていたダンボールを床に下ろした。
そして、あたしの頬に手を伸ばして……
『へぇ、もしかして何か期待してるんですか?』
「べ、別に期待してなんかな────」
『イケナイ生徒にはお仕置きが必要ですね」
そっと櫻木先生はあたしの頬を撫で…
ブラックな櫻木先生もイイかもしれな……
「妄想中の高梨さん。言っときますが、隣に住んでることを他のヤツらに喋ったら…」
頬に感じる温かさではなく
首元に伸ばされた手のひんやり感があたしを包む。