お隣さんは意地悪センセイ!
「ちょっ!ちょっと待ってください!あたし何のために早起きして櫻木先生待ってたんですか!?」
車を追いかけ小走りでついていくと櫻木先生が少し振り返り貶したように笑う。
「知るかよ。そんなのキミが勝手にしたことでしょう?」
「そ、そうですけど…あたしは先生をもっと…」
もっと知りたいんです。
教えてよ、先生のこと…
「それと、勝手に妄想するのは良いですがさっきみたいに長いやつだとこっちもこっちで困るんでやるんなら短めにお願いします」
最後に櫻木先生はそれだけ言って本当に車を出発させてしまったのだった。
でも、何か意外と可愛らしい自動車だったな…
深い青色の車…櫻木先生にぴったりかも。
それに……
「何だあの可愛らしいクマのぬいぐるみはあああ!!!!女の影かぁあ!?」
後ろの窓からこっちに向かって
可愛らしいクマが、置いてきぼりにされたあたしをいつまでも笑って見ているかのようだった。