お隣さんは意地悪センセイ!



化学準備室を出る女子生徒たちがあたしの横を通り過ぎていく。



「櫻木先生ちょー優しいね〜腕とか筋肉質で逞しいし〜何より超絶イケメンだし!もう惚れちゃったよ〜」



「美穂いっちゃいなって!案外おっけーだったりして!」



そんな会話があたしの耳につく。


あれのどこが優しいのさ。

全然なんだから!!

櫻木先生の正体を知ってんのはあたしだけ。


あたしだけが知ってるんだから……




「……こんなとこにしゃがみ込んで何してんの。変態かよ」



え……?



声に振り返ると……白衣を着た櫻木先生があたしの背後に立っていた。



「さ、櫻木っせんせ…!?」



「いつも驚くそれは何ですか。用がないなら出て行ってもらえる?」



いつもと違う雰囲気なのは白衣を着ているせいだろうか。

色気が増して

な、なんか……エロいではないですか!?



< 55 / 206 >

この作品をシェア

pagetop