お隣さんは意地悪センセイ!



は?と言わんばかりの顔をした櫻木先生はタッパーを渋々受け取る。



「さゆりさんからです!中はおでんだそうです!」



おでん、と伝えた瞬間…いや、さゆりさんと言った瞬間、櫻木先生の顔が引きつったのがわかった。


「ったく、いらねぇつったのに。今何月だと思ってんだあの人…」



引きつった顔をしていた櫻木先生だけど
心なしかどこか嬉しそうな…



新しい櫻木先生発見!

こうやってもっと色んな櫻木先生を知りたいな〜

櫻木先生を見つめていると、さっき女の子たちが話していた内容を思い出した。



「あ、あの!櫻木先生はどうしてあたしをマネージャーにさせてくれたんですか?周りの子が話してるの聞いたんです。新しい子は入れないって…」


櫻木先生はチラッとあたしを一瞥して言う。



「別に、特に理由なんてないですよ。無理だと言ってもきっとキミならしつこいだろうと思って先手を取ったまで」



た、確かに…無理って言われても粘ってた…





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