お隣さんは意地悪センセイ!
ってか、何でバレてんの!?
「ガサガサしてんの丸聞こえ。盗み聞きするならバレずにやりなよ」
櫻木先生はそう言って部屋に入ろうとする。
「せんせ!待って!櫻木先生、彼女いないって言ってましたよね!?」
ぴたっと動きを止める櫻木先生。
「いませんよ。そんな人は」
「じゃあ!さっきの女の人は誰ですか!?他にも女がいるみたいなことを…も、もしかして本当に遊び相手…なんですか?」
恐る恐る聞いてみると櫻木先生はフッと笑った。
「そうだよ。それが何か?」
櫻木先生は何ともない、といったように言う。
そ、そうだよ…って
そんな爽やかな笑顔で言われましても!!
「勝手に勘違いするバカが多いんだよ。本気じゃないよって先に忠告してやってんのに。マジになっちゃって悪いのは相手だと思わない?高梨さん」
あたしを見て、黒い笑みでニコリとする櫻木先生。
勝手に勘違いするバカ…
何だかあたしに向かって言ってるような気がして背筋がぞくっとした。