お隣さんは意地悪センセイ!



強気で言ってやると、櫻木先生は意外にも優しい瞳であたしを見つめた。



「今度こそ幻滅したでしょ」



「そ、それはもう、大幻滅ですよっ!」



何も知らずに突っ走らなくてよかった。

櫻木先生がこんな女性関係にだらしなかったなんて…


そんな人、間違っても好きにならなくてよかったよ!!

よかった…のに


なぜか胸がキューっと苦しい。




洗濯物を抱え込んだまま立ち竦んでいると、一枚壁を隔てた向こう側から扉の閉まる音がした。



何だよ、先生のバカ。












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