お隣さんは意地悪センセイ!
◇◇◇
「あの櫻木がタラシの遊び人?ふーん」
「ちょっ、先生を呼び捨てしないで!…ってか、驚かないの!?」
お昼休みで混雑する食堂のとある一角、あたしと武田はお昼をとっていた。
「別に驚くことないでしょ。だってあんな胡散臭い笑顔するやつよ?絶対ウラあると思ってたのよね〜ふっ、まさか女ったらしだったとは」
武田はバカにしたように笑って、一口オムライスを食べた。
「で、でも!櫻木先生、本当はそんな人じゃない気が…」
何か信じられないんだよね…
「恋物語がどうこう言ってたけどこの前号泣してたじゃん。櫻木からは目が覚めたんでしょ?何で櫻木が女ったらしの遊び人だって知ってんのよ」
ギクッ────
さすが、鋭いであるなタケダマサミ。
マンションの部屋が隣でさ〜
なんて、口が裂けても言えるわけがない。
言ったら何をされるか……
首に回った冷んやりとした手を思い出しあたしは身震いした。