Theirs Road
「あのね、キアラ。一つ昔話してもいい?」
「うん!きかせてきかせて」
じゃあ始まり始まり
昔々あるところに、栗色の長い髪をもつ一人の少女がいました。
少女は小さい頃に両親を病でなくし、孤児院に引き取られました。
少女は孤児院の中でも最も頭が良くて、「天才」と騒がれました。
ある日、少女は思いました。寂しい思いなんかしなくてもいいように、自分のずっとそばにいてくれる「ロボット」をつくろうと。そして少女は毎日毎日研究を重ねました。
その2年後、ロボットは完成しました。少女のつくったロボットは、心を持っている、世界に一つしかないロボットでした。少女は生きていくなかで沢山のことをロボットに教えてあげました。
ロボットと少女は毎日幸せでした。しかし、その幸せはすぐに去っていきました。少女はとある事情でどこかへ行ってしまったのです。
ロボットを一人にして。
おしまい おしまい