Different Real
Real 3
そのまま私達は授業をサボって学校から出た。
神尾くんの家に向かう途中も、私からの質問に何でも答えてくれた。
だけど、どうして学校を休んでたの?とは聞けなかった。
なんでか、それだけ聞けなかった。
「ここ、俺んち。」
「わぁ、きれいなお家...」
今までアパート暮らしだった私から見たら神尾くんの一軒家はそれはそれは綺麗で大きかった。
「入りなよ」
あまりに驚く私を見てクスッと笑う。
玄関の扉に手をかけて、神尾くんはピタッと止まった。
「俺んち、汚いけど、気にしないで...」
「うん...?」
ガチャ
扉が開いて神尾くんの後に続いて中に入る。
家に招いて、「ちょっと汚いけど〜」って言うのはよくあることだと思っていたから何も考えていなかった。
家の中は想像をはるかに超えていて、玄関先に散らばるゴミの山とか、これは......血?
赤黒い血のようなものが飛び散っていた。