Different Real
「私ね、恋ってイマイチよく分からないの。お母さんが口ぐせみたいに男はクソだって、信じちゃいけない生き物だって言ってた。恋をするのが少しだけこわい...。私の話はこれだけ。」
人に家のことをこんなに詳しく話したのは初めてだった。
みゆきは昔から親同士も仲良かったからか家の事情は話さずとも知っていた。
自分の感情まで話したのは初めて。
「そっか...。家に1人は、さみしいよな」
神尾くんの大きな手の平が私の頭をポンポンと撫でる。
ドキッ
恥ずかしさと嬉しさから顔が上げられない。
「か、神尾くん、の番!」
「......うん。」
神尾くんはゆっくりと口を開いた。