Different Real
Real 5
神尾くんの話が終わった。
こんなつらい話、本人にさせてしまったことを後悔した。
それと同時に、守りたい。
その思いは強くなった。
カタカタと小さく肩を震わせる神尾くんを、私は抱きしめた。
「ありがとう。話してくれて、ありがとう。」
簡単なことじゃない。
人を支えることも、守ることも。
ガチャッ
「きょーへーい!ごはん作りにきた......よ...」
「!?」
突然神尾くんの部屋の扉が開き、女の子が中に入ってきた。
す、すっごくかわいい!!
「きゃー!え!え!?なになに!恭平にもついに彼女が!?やーだ!もう!はやく言ってよ〜!陸に連絡しなきゃ♡」
女の子はきゃっきゃっと騒ぎながら携帯を開く。
か、かかかかか彼女って私!?
変な誤解されてない!?
神尾くんに迷惑かかっちゃう!
「あの!違います!私、神尾くんと同じクラスの榎本と申します!!」