Different Real
それからずっと私達3人は仲がよかった。
小学校に上がったと共に段々と笑顔の数が減ってきた恭平のことを傍で支えてきたのだって、私と陸だった。
いつだって傍にいた。
私達は3人いつまでも一緒にいられると思っていた。
「え!?恭平、東高校に行くの!?」
「うん」
中学3年の冬。
進学校が決まったと恭平は言った。
てっきり地元の高校に進学すると思っていた。
「なんで、わざわざ遠い学校行くの...?」
「んー、電車通学憧れだったんだよね」
けろっとした顔でそう言った恭平だけど、私には分かる。
嘘ついてるって。
卒業してから気づいた。
恭平のお母さんが入院している病院から1番近い高校だってこと。
いつだって家族が1番で、家族が大好きな恭平。
あんなに辛い想いをしたのに恭平は今でもお母さんが大好き。
卒業前に約束した。
「卒業しても夜ご飯は3人で食べるからね!ちゃんと家にいなさいよ!?」
「はいはい」
あの頃と変わらない笑顔の恭平。
私のことはただの幼馴染みだと思っているんだろうな。
ぐしゃぐしゃっと恭平の頭を撫でました。
「ニヒヒッ、いい子!」
恭平の笑顔に憧れた。
恭平と陸といれば自然と笑えた。
私達は幼馴染みとして3人でいるのが1番いい事なんだと思った。