Different Real
「恭平いるの?真っ暗だけど…」
「さぁ。いなかったら待ってりゃいいじゃん」
杏璃ちゃんと陸くんの声がすぐそばまでくる。
わぁーー!本当に緊張してきた!
「今日は私の誕生日なのに~」
カチャッ
リビングの扉が開き、電気がついた。
パンっパンっ
「杏璃ちゃん、誕生日おめでとう~!」
クラッカーの紙ふぶきが杏璃ちゃんの頭に乗っかる。
驚きを隠せない様子の杏璃ちゃんが目をぱちくりさせた。
あれ、大丈夫かな…?
「杏璃ちゃん…?」
少し心配になり杏璃ちゃんの顔を覗き込んだ瞬間、ぶわっと瞳いっぱいに涙を溜め、ぼろぼろと泣き始めた。
「う、うれしすぎるよぉ~ばかぁ~」
泣きながら私を抱きしめる杏璃ちゃん。
予想以上に喜んでくれた…。
ていうか、杏璃ちゃんかわいい…!