Different Real
私、神尾くんに告白したい!
がんばりたい!!!
一番近くで、神尾くんの一番になって、支えてあげたい。
って、気合い入れてから一週間。
馬鹿みたいに状況変わってないよ~…。
「紗恵、告白するんじゃなかったの?」
「みゆき~…告白なんてむりだよぉ~…」
「え?榎本、告白されたの?」
机に突っ伏しうなだれていると、頭上から聞き慣れた声が降ってきた。
ドキッと心臓が飛び上がると共に、上半身をガバッと起こした。
や、ややややばい!!!
休み時間がはじまって教室を出たはずの神尾くんがなぜか私の隣に立ち、目を丸くしていた。
ご本人様登場!?
「う、あ、い、や、あのあの、」
パニックで言葉が出ない。
告白?私がされたと思ってる!?
あれ、ちがう!
「ちがうよ!!」
「え、うん?」
さらに目をまんまるくして不思議そうな顔をする。
うわあー!間違えたっ!
「ち、ちがうの。私、告白なんかされてないよ!?」
じっと神尾くんを真っ直ぐに見つめて言った。
神尾くんに誤解されるのはいや。
「……そっか」
神尾くんはふわっと笑った。
神尾くんの笑顔、やっぱり好きだなぁ。
「よかった。榎本に彼氏できたら、俺ふつーに嫌だわ。」
「え……」
神尾くんはそう言って席に着いた。
私に彼氏できたら、いや、なんだ……。
胸がほわほわしてたまにキュッてなる。
どきどきして、ほわほわする。
期待しちゃいけないのに、好きって気持ちが溢れてきそうになる。