彼の優しさ

家に着いてから、

「じゃあ、どうぞ。」と靴を揃えてから言うと

「お邪魔しまーす。」と真依も靴を揃えてから家に入って来た。

「まず手を洗いに行こっか。」と洗面所に案内して二人して手を洗っていると下から

「にゃあ」と声がした方を見ると、アズサが居た。…またドアを開けて来たな。

手に付いた泡を水で流してから手をタオルで拭いてしゃがむと

「ただいま。」と言ってから水で泡を流していたのか手をタオルで拭いていた真依にアズサを抱っこして立ち上がると

「この子がアズサ。」と見せた。

「宜しくねー」とアズサの顔の近くに真依が指先を出した。

このまま洗面所にいるわけにもいかないのでリビングに案内してアズサを床に下ろすと、キャットタワーのアズサがお気に入りの場所に香箱座りをアズサがしたのを見てから

「コーヒー、紅茶、ココア、緑茶、抹茶ラテがあるけど、どれがいい?」と真依に聞くと

「じゃあ、紅茶で。」と答えてくれたから、お湯の準備をしながらアズサがイタズラしないように対策をした戸棚から人間用のおやつを出した。

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