彼の優しさ

っとその前に結城に相部屋でも大丈夫か聞いてみないとダメだな。結城の家の番号を引っ張っり出してきて(書類に緊急連絡先、とある番号)結城の家に掛けると結城本人が出てきた。

「結城?物理科の西原だが、今電話して大丈夫か?」

『はい。…どうかしましたか?』…まだ体調悪そうな声だな…早めに終わらすか。

「実は、合宿の件なんだか、部屋が満杯で女子生徒の誰かと相部屋になるみたいなんだが、了承がほしい。」と端的に話すと

『すみません…先生にお手を煩わせてしまって。』細々とした声が聞こえる。

「いや。こういった事も教師の仕事の内だから気にするな。」…担当の、が付くがそこは言わない。

『えと、じゃあ、わたしは大丈夫なのでお願いします。』

「ありがとう。…じゃあ体、大事にしろよ?」と言って電話を切った。

次は同じクラスからだな。

事情を話して何人か当たっても『NO』が帰って来るが諦めずに当たると漸く一人『YES』が帰って来た。…櫻田か。まぁ、櫻田は世話好きだから何とかなるか?
< 55 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop