彼の優しさ
翌日、先生に呼ばれて寮の中にある生徒指導室に呼ばれた。
「結城、体調はもう大丈夫なのか?」
「はい。ご迷惑おかけしました。」
「もう、気にするな。迷惑では無かったな。」
「ありがとうございます。…えっとすみませんが何故わたしはここに呼ばたのですか?」
「実は、結城の選んでいた専門学校が閉校するようだ。」うそ…そんな言葉しか思い浮かばない。
「結城、聞いているか?」あ、少しボーッとしていたかも。
「すみません。急な事だったので…。」
「頭を切り替えて考えるんだ。第二次志望を第一次志望に変えるか?確か今の結城の学力なら学校推薦貰えるが、それも合わせて考えてみて、どう思うか。」
「それでお願いします。学校推薦でお願いします。」
「分かった。聞きたかったのはそれだけだ。」先生が大学のパンフレット集めてをすっと立ち上がり、
「今日は聞きたいことは聞けたし、これでお仕舞いだ。」と言われ先生に頭を下げてから部屋を出た。