彼の優しさ
家に帰って家の中に一匹しか居ないのに何時もの癖で
「ただいま~」と言うと二階から階段をおりて来た猫に
「ただいま。ルチル。」と頭を撫でると、気持ち良さそうに目を細めた。
靴を脱いで私用のスリッパを履いてリビングに行って、リビングから続いている台所にある冷蔵庫から炭酸を取り出して飲んでから自室で制服から私服に着替えてお母さんに頼まれてた唐揚げの下味を付ける為に下拵えをして次に洗濯物…と家事をこなしていく。
両親が共働きだから一応こういう事は得意になった。
全部が終わったらルチルと遊ぶ時間。
「ルチル」と呼ぶと待ってました!!と言わんばかりにわたしの足下をうろうろしていたルチルが猫らしい俊敏な動きで玩具を持ってきた。
ルチルと遊んで和んでると時間はもう六時。
……料理、仕上げなきゃ。と思って唐揚げに始まって、冷蔵庫に張ってあった今日の献立を見ながら次々と完成させる。
もう少しでお母さんたちが帰ってくる。
子猫ちゃんの為に頑張る!!