彼の優しさ
帰りに不動産屋によって帰ってきた。前より考えて来たことだがそろそろ自分の部屋が欲しいと考えていた。…今は仕事する所と寝る所同じだからな。ハッキリと分別したい性格の俺としては由々しき問題で今のままではもし、結城が彼女になった場合、部屋に連れ込めないからでもある。
条件を満たす物を幾つか見繕って家に帰った。
夕飯を食べてから不動産屋の資料を見て考えていた。
「あれ?お兄ちゃん、部屋を借りるの?」資料を除き込んだ麻美が質問してきた。
「前から考えていたんだよ。これからも仕事の資料増えていく予定だし、今の部屋じゃあ資料まみれになって仕舞うのは目に見えて居るしな。」
「彼女さんも呼べないしね~」コイツ。
「早く部屋に戻れ。大学のレポートは大丈夫なのか?」
「誤魔化した!しかも否定しないし。」全くコイツは…。
麻美が部屋に戻らないなら俺が部屋に戻ろう。そう思って資料を纏めて席を立った。