彼の優しさ

side 結城 藍


ー夜。自室ー

連れて帰ってきたアズサが家に馴染み出した頃、夕飯を作りながらテレビを見ていた。

テレビは海鮮丼が美味しそうに映ってる。…丼物の特集みたい。

アズサはキャットウォークの中間辺りに座って高い所から尻尾をダラ~んと垂らして尻尾の先だけ少し動いている。

そんな時にピンポーン、とドアチャイムが鳴った。

リビングにあるマンション1階にあるドアチャイムを鳴らした人が誰なのか見てみると、両親だった。

出る事も無いだろう、と思ってチャイムを無視した。

わたしが出ないとなると次はスマホに電話が掛かった。

電話が煩いから、電話が切れた間にスマホをサイレントにした。

< 97 / 117 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop