あまのじゃくな私が恋をした
その体を支えてくれたのは大也。
「やっぱ…ガキだな…」
頬が熱くなる。
こんなことぐらいで体の力がぬけるなんて初めて…
その挑戦的な唇にもう一度触れたら私はどうなるのだろう⁈
触れたいと思う衝動に駆られ、自然と指先が男の唇に触れた。
抵抗することなく男は笑って、私の視線を捉えたまま指先にチュッとキスをする。
その途端、指先から体全体になんとも言えない痺れがおこり戦慄く体。
「おもしれー女…気に入った」
「……」
男の言葉が耳元を通り抜け、私の思考はショート寸前だった。
「気が変わった…。お互いどちらが先に落ちるか勝負しようぜ。まさか、自信ないとか言わないよな⁈」
私は、不敵な笑みを浮かべてるこの男に振り回されてる。
この男に勝てる自信がない。
だけど…
「自信あるに決まってるじゃない」
あまのじゃくな私は、男の手中にまんまとはめられた。
この短時間で、私の心を操る男に勝てるのだろうか⁈…
だけど…この勝負
負けたくない。
だって…私の心はなぜかウキウキとしている。
今まで、こんな駆け引きしたことないんだもの。
思い通りにならない男を落とすのも面白い…