あまのじゃくな私が恋をした
白状しなさいと詰め寄れば
「お酒でも飲みながらじゃないと恥ずかしくて言えない」
なんて、かわいいことを言うから美雨のマンションで尋問する。
コンビニでビールとおつまみを買ってきてプシュっとプルタブを開けて『ハイ、飲んで』と差し出せば、白状することを決めた美雨が景気付けに…ビールを飲み始める。
洗いざらい白状した美雨の顔は、恥ずかしいといいながらもどこか不安気だ。
何をそんなに不安なのだろう⁈
私からすれば、そんなに愛されて羨ましいの一言でしかない。
「絶対、脈ありだって…」
「…何を根拠にそんなこと言えるの?」
わかんないかなぁ⁈
「もう…美雨のにぶちん…」
あまりの焦ったさにかわいく毒吐いた。
好きでもない女にあんな顔はしない。
イケメンが台無しになるほどデレっとした表情で美雨と手を繋いでいたなんて、美雨は信じないだろう。
「うふふ……あははは…」
あの時の真斗の顔を思い出しただけで笑える。
「なに?どうしたの⁈」
突然、笑いだした私に戸惑う美雨。
だけど…教えてあげない。
あんなに愛されているのに気づかない美雨に話したところで信じないから…