あまのじゃくな私が恋をした

恐ろしい発言にたじろぐが、素直に教えたんじゃ面白くないから…

「暴力反対…」

「…時間稼ぎしても無駄だ」

見事に見破られイラついている大也にシュンとなってしまった。

そこへ店長さんが、料理を運んでくれてホッとする。

「お待たせ…」

タコワサ

串盛り

カボチャのサラダ

焼きおにぎり

が、出てきた。

「大也の好きな物ばかりだけど、えみりちゃんが食べたいものあるなら作るよ」

さらっと私のこと名前呼びした店長だけど、おかしそうに笑っている。



「…こいつ、調子にのるから名前呼びするな」

「なんでだよ。お客さんなんだからいいじゃん…ねぇ」

私に相づちを求める店長。

「名前呼びされても調子に乗りませんよ。逆に親近感持ててうれしいです」

「だってよ‥」

「チッ…好きにしろ」

「あ〜ぁ…不貞腐れたよ」

大也があおるようにビールを飲む姿を店長さんと私は横目で見ていてクスリと笑った。

「で、何かある⁇」

「あっ…天婦羅の盛り合わせお願いします」

「…俺も」

「じゃあ、えみりちゃん少し待っててね」

「はい…お願いします」

大也を見てクスリと笑って奥へ行ってしまった。
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