あまのじゃくな私が恋をした

「お前、後で覚えておけよ」

「何が⁇」

「俺を落とすっていいながら、他の男に色目使いやがって…」


意味がわかりません。
でも…それって……

「普通のお客と店主の会話でしょう。だいたい、店長に色目使ってないし…やきもち妬かないでよ」

言葉にして確かめてみた。

「…ハァ?やきもち⁈…どこから都合のいい解釈になったんだ⁈ガキのくせに一丁前に色気づいてんなって言ってるんだ」

全部ですけど…

ムキになり否定する男が少しかわいいと思ってしまう。

「ふふふふふ…」

「お前、大丈夫か⁈」

「…勘違いだったんだ⁈」

頬を緩ませ男を見つめた。

「俺はやきもちなんて妬かない」

あっ、そ…。

「はいはい…私の勘違いでいいよ」

「いいよってなんだ⁈勘違いだ」

もう…そんなに否定しなくてもいいのに……

どうせ、私はガキだし女としてみてくれてないんでしょう⁈

わかってるもん。
でも…デートのために美雨情報教えないと。

「美雨との話していい?」

「あぁ…」

(友達を売るようなまねしてごめん。

でも、都合の悪いことは言わないから許して…美雨。)

心の中で謝った。
< 29 / 79 >

この作品をシェア

pagetop