あまのじゃくな私が恋をした
「私の記憶だと真斗さんと美雨は3年ほど前からの知り合いみたい。ほら、美雨のマンションの一階にある《コンフォルト》でゆうちゃんさんと偶然会った時の連れが真斗さんだったのよ」
「悠も絡んでるのか⁈」
ちょっとお怒り気味の大也。
「ただの飲み仲間だって。ゆうちゃんさんは月に一回会うか会わないかだったから何も知らないはずよ」
「……ふん、あいつのことだ。確信犯に決まってる」
「そうかな⁈」
「まぁいい…で、真斗とはどうなんだ⁈」
「あっ…毎週末、コンフォルトで一緒に飲んでいたみたい。そのうち、美雨が真斗さんのこと好きになったんだけど…告白して関係が壊れるぐらいなら飲み友達でいいって思ってたみたいよ」
「美雨らしいな…」
「そうだよね。海で見かけた真斗さんもまんざらでもなさそうだったし告白すればいい『あいつに女いるぞ』のに……」
「えっ…うそ。そんなはずないよ」
「確かだ。悠がそろそろ真斗も結婚考えてるかもなって言ってたからな…」
そんな…美雨に脈ありだって言っちゃったよ…
「それって…美雨に言ってないよね…」
「言った」
「えっ…いつよ」
慌てて大也の肩を揺らす。