あまのじゃくな私が恋をした

「……大也…私達…の、勝負……何勝何敗なのかな⁇」

体を起こし私を見つめる男。

「…………勝負は、もうついてる」

「えっ⁇…どう言うこと⁈」

「わかんないか⁈」

「わかんないよ」

「だから…ガキは嫌いなんだよ」

うっ……
そんなにはっきり言わなくてもいいじゃない。

「嫌いなら帰ってよ。もう…私に構わないで…」

大也のことなんて忘れるんだから…

大也をベッドから押し出そうとするけど動かない体。

「出ていかないなら…私が出ていく……痛……」

ぎゅっと鼻先を摘まれ顔をしかめた。

「馬鹿か⁈ここはお前の家だろうが…」

確かに…

「だけど、嫌いなんでしょう⁈」

「まったく……早とちりするな。だから…大人の女になれって言ってるのに…お前は俺を振り回す」

「振り回してるのは大也だよ」

「はぁ〜、なんにもわかってないな…」



チッと舌打ちして面倒くさそうに喋り出した。

「いつになったらお前を抱けるんだ⁈」

「大也がその気なら…私、いいよ。今すぐ抱いてよ」

「………」

呆れだす男。

「ガキのくせに煽るのだけはうまいんだなぁ……」

「……体は大人だよ」
< 53 / 79 >

この作品をシェア

pagetop