あまのじゃくな私が恋をした
「……ふっ…確かに。なら…来いよ‥抱いてやる。逃げ出そうと思うなよ」
大也に導かれ膝に跨ると男の瞳が欲望に満ちて私を捕らえて離さない。
自然とどちらともなく唇を合わせ、シーツの上で男によって乱されていった。
何度もくる快楽の波に引き込まれ、はじめて感じる刺激に何度も大也を求めて朝を迎えた。
キスだけで私を夢中にさせる…
いつも、どこか余裕で…
私の反応を確かめていた人が
手を繋ぐ意味も
キスをする意味もわからなくて
ムキになっていた。
抱かれて感じた大也の思い…
今までの男達と違い、自分だけ満足するだけの関係じゃなくて大人の関係を教えてくれた。
愛してるの言葉の代わりに何度もくちづけをくれて、必ず、『えみり』と名前を呼んでくれた。
大也が私をガキだと言い続けた理由は、きっと、そんな恋愛をして来なかったから言葉の意味を読み取れなかった…
今なら…わかる。
言葉の奥に隠された意味も
勝負を仕掛けた理由も……
あなたが教えてくれた。
言葉の代わりにたくさんの愛をくれていたのだと気づいた。
あなたに出会ったあの日の私は、こんな日が来るなんて想像できただろうか?