あまのじゃくな私が恋をした

シスコン⁈
兄貴として妹を心配して何が悪い…

「うるさい。いったい真斗と美雨はどんな関係なんだ⁇」

悠に問いただすが…

「……どんな関係⁈…なのかな⁇」

とぼけやがった。

彼女は知っているのか⁈

「君は知ってるの⁈」

「……知りません」

言葉がつまった。
何か知っているな…

俺だけが知らないのかとイラつく。

なかなか帰ってこない美雨と真斗に気が向きすぎて、作った焼きそばは焦げて食べれない。

俺、なにやってるんだ…
今日の俺は美雨とこの女のせいでどこかおかしい。

頭は、美雨が心配でいっぱいなのに視線は彼女を追っている。

輪の中から抜け出て行こうとする女

そんな格好で1人きりになるのは危ないだろう…

無意識に彼女を追いかけた。

案の定、下心見え見えの男に声をかけられている。

「友達捜してて…『ごめんね。この子、俺のだから…』」

俺のだから⁈

自分で言って驚いた。
そうか…
俺は、彼女がほしい。

誰にも渡したくないという独占欲で、彼女の肩に手をかけ男達に微笑む。

俺の刺々しい笑顔に男達は退散したのにこの女は俺の手を払いのける。

さっきまでの彼女はどこへ行った⁈
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