あまのじゃくな私が恋をした
「どうしてついてくるんですか⁈」
嫌そうに呟いた。
「そんな格好の君が1人でどこに行くつもり⁇」
また、ナンパされるぞ。
まさか、それが目的か⁈
他の男にやるつもりなんてない。
更衣室へ行くと言い出す彼女だが目を離すときっとまた男達にナンパされる。
そんなこと許せない。
だから…彼女と一緒に更衣室までついていく。
彼女を待っている間、逆に俺が女達にナンパされる。
彼女を待つ間の暇潰しにちょうどいい。
そんな俺に
「大也さん…お待たせ」
と腕を絡めて彼女の態度が豹変する。
胸が腕に当たる…
はじめてのことじゃないのに意識せずにはいられない。
やばい…
体が変だ。
彼女の全てがほしい。
心も体も
俺だけのものにしたい
はじめて覚える欲求に俺のスイッチが入った。
彼女の肩に腕を回し、俺を意識させる。
「手、いい加減離してくれますか⁈」
小憎たらしいセリフが再び始まった。
こいつ、俺と同じタイプだ。
ひねくれ者同士
それなら…俺に分がある。
「……俺はいいけど、君は少し期待してたんじゃないの⁈」
彼女を腕の中に捉え顎をグイッと持ち上げ近づく唇に彼女の瞳は狼狽えてる。