あまのじゃくな私が恋をした
もっと一緒にいたくて…
彼女を知りたくて…
御飯に連れて行くと、店主の視線を感じたせいもあるが座る時に繋いでいた手を離した。
彼女が離れた手のひらを見て
「……手…離れちゃった」
と、寂しそうに呟いた。
あまりの可愛さに口元が崩れそうになるのを手で隠ししばらく身動きできなかった。
追い詰めたと思っても、簡単に切り返してくる。
彼女に堕ちている俺はノックアウト寸前だ。
やばい…
押し倒しそうになるのをグッと堪えた。
「……お前、真斗と美雨の関係聞き出したのか?」
そんなのは会うためのこじつけだってお前もわかってるんだろう⁈
「…バッチリ。教えてほしい?」
それなのに試すように見てくる彼女の頭を小突いた。
「どうしようかなぁ⁈」
それでも焦らすつもりなのか⁈
「…チッ、ご褒美になにがほしい?」
「それじゃ、休みの日にデートしてくれる⁈」
「そんなことでいいのか⁈」
俺としては、もっと違うことを想像していた。
「いいの…大也と一緒に過ごしたいの」
突然の告白に心の底ではガッポーズをしている。
「だめ?」
かわいい顔でそんなこと言われてダメなわけない。