あまのじゃくな私が恋をした
これって思いっきりやきもちだよなぁ…
ふふふふふ…と笑い、俺のやきもちを見抜いて
「…勘違いだったんだ⁈」
と頬を緩ませ楽しそうにしている女。
形成逆転か⁈…
翻弄されるのはかまわないが、こんなふうに俺の心を見透かし優位に立とうとするなんて…
そんなの、俺のプライドが許さない。
「俺はやきもちなんて妬かない」
気を引き締めて力強く否定した。
優位に立つことを諦めたえみりは、話をやっと真斗と美雨の2人について話出して俺はやっと心の動揺を抑えることができできた。
うすうす感じていたが美雨が真斗を好きだと聞いた時は、それなりにショックを受けた。
あいつのいいところも悪いところも知っているだけに…大事な妹が傷つかなければいいのにと先手を打って真斗の結婚話をちらつかせた。
深入りしないようにクギを刺したつもりだった。
「そうだけど…3年も好きだったのに、そう簡単に諦める子じゃないよ」
確かに、美雨は一途だろう。
「お前が泣いてどうする⁈あいつの問題だ」
美雨の為に涙を流すえみりに俺は、そう言うしかなかった。
「そうだね…ふたりの問題だもの。私たちが口出しすることじゃないわね」