あまのじゃくな私が恋をした
⁈…
もしかしてはめられたか…⁈
まぁ、いい…
「ふん…お前の魂胆丸分かりだ。しばらく、静観してやる」
そのつもりだったからな…
えみりをからかうとおもしろいように反応するからやめれない。
「……怒ったり、拗ねたり、笑ったり忙しい奴だな」
「だって…意地悪なの‥…自分で‥わかってたんだ」
「なぜか、お前限定だけとな」
まただ。
えみりが相手だと
つい、無意識に本心が出てしまう。
「ガキは、すぐに調子にのるから飴と鞭の使い分けだ」
ごまかしたつもりだったが、言い方が悪かっのか⁈
「あっそ…」
と、返事をした後から機嫌が悪くなり口も開かなくなった。
俺が、女の機嫌を伺うなんて初めてだ。
だからか、えみりの機嫌が悪くなった理由がわからない。
『ごちそうさまでした』と俺の顔も見ないで出ていく女を追いかけた。
「待てよ…送って行く」
返事もせずに歩き出すから一定の距離を開けてついていく。
えみりの住むコーポ前まできたが、俺を見ようともしないから、部屋の前までついていく。
「……ありがとう、…おやすみ」
やっと、口を開いたと思ったのに視線をそらしお礼だけを言うと部屋の中に入って行った。