あまのじゃくな私が恋をした
意地悪な大也が、誓いのキスでわざと音を立てキスする絵を想像してニヤついている自分に思わず苦笑してしまっていた。
そんな私に気づき、怪訝な顔の大也。
やばい、やばい。
こんな想像をしてたなんて知ったら大也のことだ…何をしでかすかわからない。
目の前を幸せな美雨が通り、視線を戻しフラワーシャワーを浴びせた。
ベールにたくさんの花が咲き、美しい光景に目が奪われていると…
目の前の視界が急に変わり大也の顔が…
瞬間…温かな唇が優しく触れた。
そして、わざとチュッと音を立て離れる唇が、憎らしいぐらい口角を上げニヤついいる。
「して欲しかったんだろう⁈」
どこまで自身過剰なのか…
まわりは、美雨達に夢中で気づいていないことにホッとして…
「……今じゃないもん」
と口を尖らせ拗ねてみる。
すると
手を引っ張られ向かった先は…
先ほどまで美雨達が愛を誓った場所。
誰も見ていないことをいいことに
グイッと引き寄せられ甘く、啄むキスが何度も落ちてくる。
その度に耳に残るようにわざと音を立てているから…憎らしい。
離れた唇が耳元にきて
『愛しているよ』
と囁いた。