敏腕社長に拾われました。
「今更でしょ。隠すなって」
「だって小さいし」
「バカかおまえは。胸の大きななんて関係ない」
「そう言われても……」
羞恥心が一度現れてしまうと、それはなかなか私の中から消えてはくれなくて。初めて乙女を捧げる娘のように、イヤイヤを繰り返す。
でもそれも時間の問題で──
唇にふたたびキスが落とされ虎之助の骨ばった指が鎖骨のあたりをツーッとなぞると、手の力が抜けて胸からスルッと滑り落ちた。
それを見逃さなかった虎之助の手が私の左胸をふんわり包み込み、ゆっくり揉みしだくと敏感になっている先端を摘んだ。
「あんっ!」
体に電気が走ったような感覚に、体が小さく跳ねる。
「智乃って敏感なんだ。可愛い」
可愛いなんて……。
そんなことを言われるのに慣れていない私は、また羞恥心を煽られる。それでも虎之助の手の動きが一層激しさを増していき、おもわず口から漏れそうな甘い声を腕で押さえてこらえた。
「このマンション防音バッチリだから、声我慢しないで出すこと。いい?」
なんて言って可愛い顔で微笑むのに、虎之助の“罰”という愛撫は容赦がなくて。私の体は、虎之助の指と舌に翻弄され続けた。